アタリしか引かない。

※全てフィクションです。エロと精神とらぶ。

ものすごくうるさくて

ある強風吹き荒ぶ大晦日に、もう幸せはいい、幸せ求めるのやめる、別にわたしは幸せじゃなくていい、と唐突に決めた。なぜか真夜中に散歩に出ていて、ものすごい風が吹いていた。色んなものが飛んでいて(運命の女の冒頭のような)荒れていたけれど、別のところは静まり返っていた。そのすぐ後に好きな男の子から、あけおめ、明日初詣行こうぜという連絡が来た。雪降る元旦ははじめてで、いつも行く喫茶のママが朝早くから店を開けていたからコーヒーを飲んだ。甘酒が不味かったから。

それから何年経ったか覚えていないけれど、あの時あのタイミングで幸せになりたいという願望を捨ててよかったと思う。あれは確かな自己決定だった。