アタリしか引かない。

※全てフィクションです。エロと精神とらぶ。

大千穐楽って漢字読める?

正解はだいせんしゅうらく。

「ごんべい」っていうお芝居を見たよ。タイトルのとおり、劇団の解散公演だった。数年前に知り合った人が関係者の人で短期間遊んでもらったが疎遠になってはや数年(当然わたしの方が失礼をはたらいた、ごめんなさい)。

その人が辞めるとか辞めないとかいう話を聞いたのが去年の夏で、それも友達がウメボーに狂い出した話を聞いて、まてよまさかうめぼーってあの時のあれかあああと思い出したからで、そのままの勢いで友達にかくかくしかじかかいつまんで話したらうめぼーも見せたいがまさにゲキバカが解散するらしいよと聞きつけ、ええええ実は一回も見たことないのに、と言ったら見に行こう〜〜と言って友達がチケットを取ってくれたのだった。やさC。それで0号という舞台を夏に友達と3人でみて、これがすごく良くって楽しかったの。久しぶりに小劇場に詰め込まれて演劇を浴びたのが心地よかった、あの日むし暑かったな、お腹空きすぎて阿佐ヶ谷のパン屋であんぱん買って食べたんだよな、なぜか劇場の受付前にパン買いに行ってくるってすごい長身の顔の綺麗な男性にことわって買いに行って食べて再び訪れたら、パン美味しかったですか?ってにこにこ聞かれたことまで鮮明に覚えている、今回のごんべいにイタチの役で出ててびっくりしたよね、ゴン、お前だったのか的な。キツネだけにな、わはは。

物語が破綻していないお芝居って今日日貴重だったから0号のあとは嬉しくて、これは最後のやつも見たいなあとごんべいもチケット取ってもらったのだった。ごんべいは大千穐楽ということもあって、アドリブに次ぐアドリブで爆笑させられっぱなし。大騒ぎに大盛り上がり、まさにお祭り騒ぎだった。30年近く続いた劇団の最後が池袋の東京芸術劇場で、しかも満員御礼って有終の美以外のなにものでもない、本当にすごい。わたしはまったくファンではなかったし、まったく関係もない、でもほぼ初見だったからこそ言える、ゲキバカは今は滅びつつあるお祭り騒ぎを体現できる貴重な団体だった。欲目なしに言える。最後正座で頭を下げた劇団の人たちにブラボーと叫んだのは思わず出てしまった声だった。

これでわかったのは、やはり多くの人が"作品"を求めているということ。でも作品を求めて与えられるかっていったらそれは修羅の道というか、試練の炎というか、とにかく大変だから一旦蓋をする。でも求める心は止められないということがはっきりとごんべいをみたことで知れた。昔から映画ばっかり観てきたくせに、腹を括るのにだいぶかかったけど、これから作品を求める心を肯定して作品ないし作品性を帯びた生き方を求めよう。