アタリしか引かない。

※全てフィクションです。エロと精神とらぶ。

狙われたハート(百発百中)

天使の矢は一本だけじゃなくて四方八方から刺さるって知ってた?前からだけじゃなくて後ろからも飛んでくるんだよ。1本だけって言うのはアレを知らない人が描いたものなんだろう。あんなの避けきれないよ、避ける気もないが。その瞬間、本当にドンって音がしてハートを撃たれたみたいに感じる。(今でもその瞬間は古くならずに鮮明に焼き付いている。)それで、刺さった矢が一向に抜けなくていつも困ってるの。死角なしの幸福の中で困り果てて手持ち無沙汰になるから、相手の男性に情熱を燃やすしかない。そうしないとエネルギーの行き場がないから。

昔男の子に、好きになると熱烈に好きになるタイプなの?って変な質問をされたことが印象に残っている。なんて答えたかは忘れた。たぶん、そうだよとかなんとか答えて押し倒したと思う。本当は一度好きになったらどこまでもいってしまう自身の熱烈さがこわくて見ないようにしていたのだった。わたしは一度好きになった人のことを嫌いにはならない。便宜上あんたなんか大嫌いという風に別れた人のことも内心では大好きなままでいる。だから別れる時はいつも死ぬ思いをしてる。

去年の暮れ頃、おれのことを熱烈に愛しているのがわかった、と言われて、全部終わって始まったのだった。矢が刺さったのはその時じゃなくて大分前のことだけど、その時のことはこのブログに書き留めてある。実は二度殺された、息が出来なくなって焦った。どうして生きているのかわからない、淵に落とされて溺れると思った次の瞬間には捕まえられて九死に一生を得た。わけがわからない。なぜわたしは今こうなっていますか?このままじゃ生きていけないと確信したのに、人生がめちゃくちゃになると悟ったのに、どうして穏やかに続いているの?

思い出は思い出にならないでずっと存在している。