アタリしか引かない。

※全てフィクションです。エロと精神とらぶ。

Mr.PERFECTについて。

わたしを気に入ってくれている男はよく、あなたが誰とどんなことになっても何をしていてもぼくには関係ない、あなたはぼくのものだから、みたいなことを言う。わたしが別の男性を愛していようがその人に全てを捧げようが、彼に与えるダメージはないということらしい。なぜなら愛しているから。その愛は生涯揺らがないから。それが愛かどうかは置いておいて、素直にすごいと思う。

わたしは以前にもそういう男性に出会い同じようなことを言われ、彼のことを本当の意味で自由を愛している人なのだと受け止めてそれを信じた。結果は散々で、わたしの方の自由さが彼の想像をはるかに上回っていて関係が壊れてしまった。そのときに男性が嫉妬に苦しむ姿をはっきりと見た。頭がよくて根本的にまじめな男性ほど、自分の言葉や考えに縛られてしまってそこから抜け出せないということを知った。そこで、やっぱり不真面目さこそが鍵になると確信を得てしまった。それしか救済の道はないとも感じた。(その後彼とは偶然再開して、関係の拗れは解消された。彼は結婚していたけど当時と何も変わっていなかった、つまり恋人のままだった、ケッコンで本質は変わらない)

とにかく、そこまで強い意志を持って言ってくれるなら信じて疑わないのが筋というものでしょう。そしてわたしの方も全てにおいて偽りなく正直でいるのが正当な態度でしょう。恐る恐る関わろうとする姿はきっと彼の不興を買う。自分の全てをかけてディールしないとその世界に入れてくれない。彼はとても公正で正直で誠実で、わたしから見たら少し色気にかける。(本人はそれを否定するけど、わたしには彼の色気が見えた試しがない)ごくたまに彼が意味のわからない嘘をついて混乱させられることもあるけど、それはわたしが慢心して接し方が粗雑になった時だと最近気がついた。精神が高潔でダイヤモンドみたいに強いことは事実だけど繊細な人間。

彼について、優しくないし誠実さの欠片もないと言う人がいるだろうことも理解してる。彼は穏やかそうに見えるけど、その内側は、お前の全てを見せろよと静かに刃物を突きつけて脅してくるようなところがあるし、気に入らない人間にはその誠実さを絶対に発揮しない。立場上誠実さを見せることはあっても、それをその人に対して適用することはない。気まぐれに優しくすることはあってもそれが相手にどう作用するか完全に理解していて、そういう意地の悪さもふんだんに持ち合わせている。男でも女でも、彼に惚れているのに彼に目を向けられない人間にとっては地獄だろうと思う。彼とコミュニティーを共有していなくて良かったと心底思う。わたしから見た彼と他の人から見た彼はおそらく別人に見える。

彼みたいな人は、初めから捨て身で丸腰で素直な人間にはとても優しい。でも多くの人は彼を前にするとそうは振る舞えない、なぜなら彼が完璧に見えるから。人はそういう人の前では自分の至らなさを誤魔化して取り繕っていい印象を与えようとする。彼がその欺瞞を見抜く目を持っているというところにまで考えが至らないのだと思う。(彼の側がその取り繕いがいじらしいと感じられるころまで到達してくれれば美点になりうるけど、そんなことは至難の技なので。)その欺瞞を一周回って可愛いなと思うような精神は、彼は持ち合わせていない。これはMr.PERFECTのお話です。

ずっとほかの男と話ばっかりしてごめん。でもやっと自分の中で折り合いがついた。

追記。いやでもこんな男はパラノイアを生むよ実際。わたしぐらいあれじゃなければ離れるが吉だよ。

追記。でもわたしは本当にわたしを自由にさせてくれる人を知ってる。