アタリしか引かない。

※全てフィクションです。エロと精神とらぶ。

たくましくなりました

なんとなく寝たくなくて邦画の流浪の月を流していた。徹頭徹尾哀しく、厭世観を刺激しまくるストーリー(人によっては性的なトラウマを想起させられる)だから、主人公のさらさが恋人のりょうにボコされて文が営む喫茶店で号泣して謝るシーンとかさらさが昔の性的なトラウマを思い出してベッドで急に泣き出すシーンとかでわたしも当然泣いた。

泣いたんだけれどもこれまでと違うのは、泣きながらも、このさらさの泣き方自分にフラッシュバックがきて泣いている時にそっくりだなとか、いやこんな洒落た喫茶店営む金どこからでてるの?なんの担保もなさそうなのに銀行は融資してくれたのかね?(作中でそこに言及があったらごめん、見逃してた)しかもコーヒーしかメニューないって採算取れなくていいのかな、税金対策?、とか冷静に考えていたこと。わたしは哀しい映画を観ると必要以上に引きずられやすく、作品をそのまま飲み込んでしばらく鬱々として泣き続けたり怒り続けたり、つまり陰陽の陰が出てきてしまう悪癖があったけれど、それがなくなったみたい。感受性が暴走することなくしまわれてきているのを感じる。去年のわたしなら、こんな映画を観たら確実に希死念慮さん☺️こんにちは状態で気分がどん底に落ちていたはず。

おかげさまでたくましくなった。

追記。この映画すんごい長い。よく言えば丁寧な映画。さらさのトラウマは乗り越えられるけど、文の病は治らないじゃない?さらさが文といることでトラウマやフラッシュバックから解放されて、性的な欲求を持ったらどうするんだろうね。さらさの唇についたケチャップを文が拭ったのは、もしかしたらさらさに性的な欲求を抱けるかもしれない(病気が治るかも、もしくはさらさに対しては例外かも)と期待しての行動で、でも結局なにも起こらなかったからごめんと言ったと演者がインタビューで言っていた。まだ心が恢復する希望のあるうら若きさらさと年を重ねても性徴がない文はどうやって生きていくのだろう。さらさは責任を持って文と歩んでいくという覚悟があるのか。というか、きっと回復を選ばないのか。うーん、ちゃんと観てないからわからないぞ、誰か真面目に見た人おしえてプリーズ。

2023.7.17

ああこれは違うわ。さらさは成長しないという自己決定をしてしまっただけだ。単にそれだけ。ウーナと似ている。