消耗なんてしません。

※全てフィクションです。エロと精神。

あなたが逢魔時

離れで少年が巻いた重いタバコを吸わされてトリップ。フィルターレスで肺にいれると酩酊する。音楽をかけて酒を飲んで床に転がって、細胞が無限に広がるなぁ、やばいな戻ってこれないかも(そんなことはないんだけど)、と思っていたら突然男が嘔吐した。解熱剤との併用は危険。だめだよ。細胞の増殖から我にかえって背中をさするまでおそらく一秒ないくらい。人が嘔吐しているときほど冷静になれる瞬間はないね。なによりも二者間の隔たりが大きいかんじ。ごめん、絨毯が、わるい、うええ、ベッド、ぐええ、とか吐きながら単語の羅列であやまり続けるやつをなだめて意図をくんで運んで、たのむからわたしのベッドではやるなよ、と念じながら放り出して吐瀉物の掃除をして帰ってきたらベッドはきれいでやつは死んでいた。それくらい静かだった。つかれた、これでわたしもやっと眠れる。女に介抱されたなんて恥ずかしすぎてしばらく連絡してこないだろうなと眠りに落ちながら難儀な少年の今後を思った。頬に何かを感じて目覚めるとまだ暗かった。その何かは手のひらだった。目で調子はどうかと尋ねたら遠慮がちに頬をつねられた。照れ隠しのやり方がまだ幼いことに安堵した。安堵したら笑ってしまう。わたしが笑った理由を、やつは勘違いしたままキスした。キスの意味も勘違いされた。大人しく寝てて、という意味のキスに欲情されたらたまらない。多分それも照れ隠しだったんだろうけど。変な夜だった。まるで噛み合わない。その日からやつには会っていない。もう噛み合わないのかもね。